社会教育主事・社会教育士課程

社会教育主事・社会教育士課程の紹介

■「社会教育」「生涯学習」とは?

「社会教育」という言葉になじみのない人も多いかも知れません。 「社会教育」とは、学校教育以外で組織的・計画的に(=意図的に、かつ、個々人や個々の家庭だけで閉じていない形で)行われている教育活動のことです。今日、行政や民間団体(営利・非営利を問わず)・個人が様々な形で社会教育を実施しています。

 

また、学校教育、社会教育、さらにはその他の自学自習や家庭教育などの様々な場面での学びを包括的に捉えた概念として「生涯学習」という言葉が使われます。

 

■社会教育主事とは?

社会教育主事は、都道府県・市区町村の教育委員会に置かれ、「社会教育を行う者に専門的技術的な助言と指導を与える」ことを任務とする専門的教育職員です(社会教育法第9条の2、第9条の3)。
具体的には、社会教育職員対象の研修企画運営、自治体による社会教育事業の企画運営、社会教育に関わる調査や計画策定、行政他部局や学校との連携などに関わる仕事を行います。いわば、地域社会における社会教育・生涯学習のプランニング、デザイン、コーディネートを担う職員です。
本課程で必要な単位を取得して(社会教育主事任用資格の取得)、卒業後に自治体職員あるいは公立学校の教員として就職し、社会教育関連業務または学校教員としての勤務を一定期間経験することで、自治体にて社会教育主事として発令を受けることが可能になります。

 

■社会教育士とは?

本課程で社会教育主事任用資格を取得することで、同時に「社会教育士」としての称号を取得できます(社会教育主事講習等規程第11条第3項)。
社会教育士は、社会教育に関わる基礎的な知識・技術を修得したことを示す称号であり、社会教育施設職員(公民館や生涯学習センター等)、一般行政にて社会教育に携わる行政職員、学校の地域連携担当教員、社会教育に関わる民間企業の社員やNPOのスタッフなど、様々な立場から社会教育に関わる人に取得が勧められている称号です。
社会教育士の活躍について詳しくは、文部科学省のサイトをご参照ください。

文部科学省公式サイト「社会教育士について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/01_l/08052911/mext_00667.html

■どんな人にお勧め?

・地方公務員をめざしている方
・教員免許取得をめざしている方
・司書資格、学芸員資格の取得をめざしている方
・教育関連企業への就職をめざしている人(スクールビジネス、指定管理者など)
・生涯学習・社会教育や地域づくり、ボランティアに関わる活動(地域団体、NPO等)に関心のある方

※学校教員をめざす人にとってのメリット
・教員採用で社会教育主事任用資格取得者が一定程度優遇されるケース
(例)山口県:教員採用において社会教育主事任用資格取得者に一定の加点
・教員としてのキャリアアップにおいて、社会教育主事任用資格の取得はメリット
(例)学校教員→教育委員会の社会教育主事→学校の管理職
・学校教育以外の学習のあり方を知ることは学校教員としての勤務においても有用
(例) 現行の学習指導要領における「社会に開かれた教育課程」
(例) 栃木県:地域連携担当教員に社会教育主事任用資格取得を求める

 

社会教育主事・社会教育士課程担当教員からのメッセージ

久井 英輔(ひさい えいすけ)
(キャリアデザイン学部・教授)

本学に着任した2021年4月より、社会教育主事・社会教育士課程の主要な授業を担当している久井英輔です。
本課程は、単に就職に役立つ資格・称号取得の学びだけでなく、様々な社会教育に興味・関心のある学生の皆さんも視野に入れて、その興味・関心を深掘りしていく学びの場も提供しています。
教員免許や司書資格、学芸員資格の取得に関心のある方、また社会教育そのものに関心のある方も、ぜひ本課程を履修していただければと思います!

 

授業の風景

■生涯学習概論Ⅰ・Ⅱ

まず大事なのは基礎的な知識・視点を知ることです。
「生涯学習概論Ⅰ・Ⅱ」では、社会教育、生涯学習に関わる基本的な事項を、司書課程・学芸員課程の学生とともに学びます。
大学教員の講義だけでなく、公民館や生涯学習センター等の現場で活躍する職員の方も、ゲスト講師としてお招きしています。

写真:「生涯学習概論Ⅰ」  千代田区立九段生涯学習館の職員をゲストにお迎えしての講義の様子

 

■生涯学習支援論Ⅰ・Ⅱ

社会教育実践にとって、いかに人々の興味・関心をひく「講座=学習プログラム」を企画できるかは重要な要素の一つです。
「生涯学習支援論Ⅰ・Ⅱ」 では、学習者の特性の理解や参加型学習の技法などの基礎知識を土台に、グループワークで地域性や公共性をふまえた学習プログラムづくりを目指します。

写真:「生涯学習支援論Ⅱ」  グループでの学習プログラムづくり(左)、川崎市中原市民館職員によるプレゼンテーションへの講評(右)

 

■社会教育経営論Ⅰ・Ⅱ

社会教育に関わる者にとっては、個々の学習プログラムの企画だけでなく、自治体政策の一環として社会教育を捉え、様々な主体と連携しながら学習活動を通して地域社会の課題解決に取り組むことも重要な課題です。
「社会教育経営論Ⅰ・Ⅱ」では、社会教育施設経営、社会教育計画策定、社会教育をめぐる地域社会のネットワークや様々な連携のあり方などを学びます。

写真:「社会教育経営論Ⅰ」 西東京市ひばりが丘公民館の見学

 

■社会教育実習

社会教育に関わる実践的能力の育成には、現場での経験が欠かせません。
「社会教育実習」では各受講生が、社会教育施設(公民館、生涯学習センター、青少年教育施設など)または自治体の社会教育担当部局などで、計50時間の実習に取り組みます。
職員の「お手伝い」だけでなく、実際の企画立案に関わったり、自ら講座に参加して「学習者」の立場から社会教育施設のあり方を考える、など実習での学びの形態は様々です。
年度末には、実習経験を踏まえ、施設経営や事業企画・運営の実際、社会教育に携わる者に求められる資質・能力について各自で考察したレポートの発表会を行います。

写真:「社会教育実習」 それぞれ、足立区生涯学習センター(左上)、松戸市青少年会館(右上)、戸田市上戸田地域交流センター・あいパル(左下)、千代田区立九段生涯学習館(右下)での実習風景

 

■社会教育演習

本課程の「まとめ」にあたる授業です。
社会教育・生涯学習に関する必読文献の講読、施設見学、現役の社会教育主事によるゲスト講義などを通じて、これまでの各授業での学びを振り返ります。
その上で、社会教育に関わる研究テーマを一人一人の受講生が独自に設定し、実地調査(現場でのインタビュー調査、資料調査)をふまえた最終レポートを作成・発表します。
実証性と実践性の双方を満たす最終レポートを書き上げるのは大変ですが、そのプロセスで社会教育に関する学びが一段と深まっていくことを多くの受講生が実感しています。
※2027年度からは「社会教育演習」に代わり「社会教育課題研究」を必修科目として開講する予定。

写真:「社会教育演習」 足立区立東和地域学習センターの見学(左上)、東京都教育庁社会教育主事によるゲスト講義(右上)、受講者集合写真(下)

 

※この他「社会教育特講」に該当する授業を、計8単位取得する必要があります。
詳しくは、「授業科目一覧、推奨する履修順序」をご参照ください。

 

授業科目一覧、推奨する履修順序

2025年度以降入学生用 授業科目一覧

(修了に必要な単位数:24単位)

 

2025年度以降入学生用 推奨する履修順序

 

2024年度以前入学生用 授業科目一覧

(修了に必要な単位数:26単位)

 

■2024年度以前入学生用 推奨する履修順序

 

■より詳しい情報は・・・

・履修に関わる制度上のことに関する相談
→教職・資格課程の窓口(大内山校舎1階)にてお問い合わせ下さい。
・課程の授業内容に関する相談
→担当教員の久井英輔(キャリアデザイン学部)までメールでお問い合わせ下さい。
(hisai@hosei.ac.jp)